長く使ってきたホームページ。「まだ使えるかな…」「そろそろ新しくした方がいいかな…」と感じるタイミングがありますよね。特に地方の企業では、コストや手間を考えて先送りにしがち。しかし古いまま放置すると、見た目だけでなく集客や信頼性に大きな影響が出ることも。

本記事では、リニューアルを検討すべき“見えるサイン”と、判断基準、そしてリニューアル後に押さえるべきポイントをわかりやすく整理します。

ホームページを放置すると起きるリスク

信頼感の低下(デザインが古く見える)

  • デザインの流行は変わります。文字のフォントスタイル、レイアウト、配色、画像の質などが古いと「更新していない会社」「手を抜いている会社」という印象を与えることがあります。

  • 特にスマホ利用者が増えている中で、スマホ表示が古く感じられるサイトは訪問者の離脱率が上がる傾向があります。実際、スタンフォード大学の調査では約46%の人がサイトの見た目をもとに信頼性を判断するとされ、海外調査でも75%がデザインで企業の信用度を決めると報告されています。

集客チャンスを逃す(検索順位・モバイル対応)

  • Googleなど検索エンジンはモバイル対応やユーザー体験(※ページ表示速度、使いやすさなど)を評価要素にしています。モバイル非対応や表示速度が遅いと、検索結果で後ろの方に置かれる可能性が増えます。

  • また、スマホ・タブレットで見づらいサイトは直帰率が高くなり、せっかくの訪問が問い合わせや購入に至らないケースが増えます。

セキュリティリスク(古い技術・システムの脆弱性)

  • CMSやプラグイン、ライブラリが古いままだと、サポート切れ・セキュリティパッチ未適用などで脆弱になることがあります。特にWordPressは世界的に攻撃対象となりやすく、統計では平均32分ごとに攻撃を受けているとも言われています。放置状態のままでは、サイトが壊れたり乗っ取られるリスクが現実的に存在します。

  • SSL/TLSの古いバージョン使用や未対応も信用問題につながります。http:// と https:// の違いは通信の暗号化有無であり、ブラウザによっては「安全でないサイト」と警告が表示されることもあります。

運用コストの増加と更新のしづらさ

  • 古いサイトはソースコードが混沌としていたり、管理者以外が手を入れにくい構造だったりします。小さな修正や追加更新にも時間とコストがかかります。

  • 更新が滞る → 情報が古いまま放置 → 利用者とのギャップが生まれる、という悪循環が起きます。

リニューアルが必要な“5つのサイン”

 

地方企業でも比較的気づきやすい、現場にとって“見える”指標を挙げます。

スマホビューの中でPCサイトを表示しているようなイメージ

スマホで見づらい(レスポンシブ未対応)

  • PCでは見られるけど、スマホでメニューが重なっていたり、文字が小さくて読みにくい/画像がはみ出るなど。

  • Googleのモバイルファーストインデックスの影響で、モバイルでの表示・操作性が悪いと検索で不利になることがあります。

更新が止まって数年以上経っている

  • サイトでの最新情報(ニュース、製品、ブログなど)が1〜2年更新されていない場合、外から見て「あまり管理していない」印象を与えます。

  • また、古い内容が残っていると利用者に誤解を与えることもあります(情報が古い、サービス内容が変更になっている etc.)。

サイトが遅い/表示に不具合がある

  • ページの読み込みが遅く、画像がなかなか出てこない。

  • リンク切れ、レイアウト崩れ、フォームが動かない・送信できないといった不具合。

  • こういった技術的な問題はユーザーを離れさせる大きな原因になります。

問い合わせや集客が減っている

  • アクセスはあるのに問い合わせが少ない、滞在時間が短い、直帰率が高いなど。

  • Google AnalyticsやSearch Consoleなどを使ってデータを確認し、「どこで離脱が多いか」「どのページで成果が上がっていないか」を見てみることが重要です。

会社の現状(事業内容・ロゴ・ブランドなど)と合っていない

  • 会社の業務内容や扱う商品・サービスが変わっているのに、サイトに反映されていない。

  • ロゴやブランドカラーをリニューアルしたのにサイトが古ロゴのまま、あるいは時代遅れの素材が使われている。

  • これでは顧客とのイメージのズレが生じてしまいます。

リニューアルのタイミングをどう判断するか

3年から5年を表す時計イラスト

一般的な寿命(3〜5年が目安)

  • 小〜中規模の企業サイトであれば、3~5年を目安にリニューアルを検討するのが妥当です。デザイン・技術トレンドの変化やブラウザ・OS・端末の対応変化によって、この期間で古さが出てくるためです。

  • ただし、「使っているCMS/プラグインのサポート期間」「SSL証明書やセキュリティ要件」が切れるタイミングが早まることもあるので、それらを契機に見直すこともあります。

部分修正で対応できるケースと全面改修が必要なケース

  • 部分修正で十分なケース:ロゴを新しくした、メニュー構成を少し変えたい、画像を差し替えたい、フォントと配色を刷新したいなど。

  • 全面改修が必要なケース:モバイル非対応が根本的に高い、CMSが古くて脆弱、構造(情報設計)が古くてユーザー導線が壊れている、ブランド・サービスが大きく変わった、といったケース。

競合他社のサイトと比べる視点

  • 同業他社、近隣地域のお店等のサイトをチェックして、「自社サイトと比べてどのくらい見劣りするか」を分析する。

  • 見た目・使いやすさ・情報更新頻度などを比較対象に。「うちより見栄えがいい/機能が多い」なら、自社の印象を上げるために動いた方が良い。

リニューアルで押さえるべきポイント

リニューアルを決めたら、以下の要素を必ず検討・確認しておくと、後悔のないサイトになります。

デザインだけでなく「成果」を意識する

  • 見た目を良くすることは大事ですが、それだけでは足りません。「問い合わせ」「購入」「予約」など具体的な成果を意図した設計(CTAの配置、導線設計)が必要です。

  • ユーザーがどこで迷って離脱しているかをサイトマップ/ヒートマップなどで可視化すると役立ちます。

スマホ対応と表示速度は必須

  • レスポンシブデザイン、もしくはモバイルファーストでの設計。スマホでの見やすさ・操作しやすさが重要です。

  • ページ読み込み速度を改善するために、画像圧縮/Lazy Load (遅延読み込み)/キャッシュの活用/不要な外部スクリプトの整理 など。

運用しやすさの確保(管理性・更新頻度を上げる仕組み)

  • CMSを導入して、担当者でも画像・文章の差し替えが簡単にできる構造にする。

  • テンプレートを整理し、共通部品(ヘッダー・フッター・サイドバー等)の管理をシンプルに。

  • 更新手順をドキュメント化し、誰でも対応できるようにする。

SEO・検索エンジン対策を念入りに

  • 内部リンクの見直し、ページのタイトル・メタディスクリプションの最適化。

  • サイト構造(カテゴリ/階層)の整理。重複コンテンツや「薄いページ」があれば整理する。

  • SSL化(https)、セキュリティ対策、モバイルファーストのインデックス対応など。

ブランディングとの整合性を保つ

  • サービスや事業が変わっていたら、その内容をサイトに反映する。ロゴ・カラー・キャッチコピーなどのブランド要素を最新にする。

  • 写真素材/ビジュアルの質を上げる。地方の場合、地域性を表す写真などオリジナル性を高めると効果がある。

まとめ

ホームページのリニューアルは見た目を新しくするだけでなく、信頼性・集客力・使いやすさを保つための重要な判断です。特に地方の企業にとっては、コストや手間をかけるからこそ、そのタイミングを見逃さず、必要な要素を整理して行動することが肝心です。

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Q&A

Q1. リニューアルと部分修正、どのくらいの差がありますか?

部分修正はコストと時間を抑えて、見た目の改善や小さな機能を追加することができます。ただし、根本構造が古い・使い勝手が悪い場合は何度も同じ問題が出るので、全面リニューアルを視野に入れた方が長期的に見るとコストパフォーマンスが良くなることがあります。

Q2. リニューアルに必要な費用はどの範囲で考えればいいですか?

規模や機能によって幅があります。情報量が少ない小規模サイトなら数十万円で、CMS導入や多言語対応、運用しやすさを重視した中規模サイトなら100〜200万円、さらに写真撮影やビジュアル素材を一新する場合はそれ以上ということもあります。

Q3. リニューアル後、どのくらいで効果(集客・問い合わせなど)が現れますか?

改善内容にもよりますが、デザイン・速度改善・モバイル対応などの前提が整えば、アクセス数の増加や直帰率の改善は数週間から数か月以内に見えることが多いです。ただしSEO/検索エンジン対策やコンテンツの充実が必要な場合は半年〜1年単位での成果を見込むこともあります。

Q4. 古いサイトに入っているコンテンツはどう扱えば良いですか?

内容が古くて誤解を招くものは削除または更新すべきです。役立つ情報であってもスタイル・フォーマットが古いものはリライトして統一感を持たせると、サイト全体の印象が向上します。

参考資料