デザインが整っていても、言葉づかいが不揃いだと印象は伝わりません。
サイト全体で“同じ声”が聞こえると、信頼感は大きく変わります。
今回は、ブランドの「らしさ」を言葉で表現する“トーン設計”の考え方を紹介します。
ブランドは「言葉」でも伝わる
見た目よりも、語り口が印象を左右する
例えば同じ「お問い合わせください」でも、「お気軽にどうぞ」か「ご不明点はご連絡ください」かで、印象が変わります。
デザインが声の“表情”なら、言葉はその“話し方”。どちらかがちぐはぐだと、受け取る側は少し戸惑ってしまうかもしれません。
「私たちらしさ」を言葉で決める
ブランドとは、見た目の統一だけでなく一貫したメッセージの積み重ねだと考えています。
「うちはどんな会社?」「どんな人にどんな印象を持ってほしい?」
その答えを言葉にして社内で共有しておくと、発信がブレにくくなります。
たとえば社内で、「私たちらしい言葉」と「らしくない言葉」を3つずつ出してみましょう。
「温かい」「誠実」「きっちり」など、出てきた言葉を並べるだけで共通点が見えてきます。
その“重なり”こそが、会社のトーンの種になります。
中小企業こそ“トーン”を持つ意味
担当者が変わっても、パンフやSNSのトーンが揃っていれば、見る人は「同じ会社だ」と感じます。
トーンを決めることは、会社の声を整えるということです。
Webでトーンをそろえるための3つのコツ
ページごとの“語り口のズレ”に注意
トップページはやさしいのに、サービス紹介は急に堅くなる。そんなズレがあると、無意識に違和感を覚えます。
まずは「文体(ですますorだ調)」と「言葉の温度」をそろえましょう。
文章の基本ルールを決めておく
- 難しい言葉をやさしく言い換える(例:導入→はじめる)
- 1文を短く、息をつけるところで区切る
- 言い回しを統一(例:「お問い合わせ」「お問合せ」など)
小さな統一が、読みやすさと信頼感につながります。
社内発信でも同じルールを使う
会社ブログやSNSでも、同じトーンを意識しましょう。「書き方メモ」や「NGワード集」を共有しておくと、誰が書いても“同じ声”で発信できるようになります。
デザインと言葉が噛み合うと、ブランドは強くなる
言葉も“デザインの一部”
ボタンの一言、見出しの一文。
どれもサイトの「声」を形にしています。
「優しいトーン」なら丸みのある書体、「きちんと感」なら落ち着いた色合い。
言葉とデザインをセットで考えると、印象がまとまります。
コピーとデザインを合わせるには
- まず言いたいことをできる限り短い言葉にする
- その言葉に合う写真・色・余白を選ぶ
- 表情が合っているか一緒に確認する
この順番で考えると、ズレが起きにくくなります。
BIRTHDeYの「言葉×デザイン」づくり
BIRTHDeYでは、まずお客さまの声を丁寧に聞くところから始めます。
「どんな人に見てほしいか」「どう受け取ってほしいか」。
その思いを整理しながら、言葉とデザインを一緒に設計していきます。
トーンを整えることで、会社の声がより自然に、まっすぐ届くWebサイトへ。
あなたの“らしさ”も、きっともっと伝わる形があります。
Q&A
Q1. トーンはどうやって決めればいいですか?
まずは「理想のお客様にどんな印象を持ってもらいたいか」を言葉にしてみましょう。
そこから自然に、使う言葉や文体が決まってきます。
Q2. 既存サイトでも整えられますか?
はい。主要ページ(トップ、会社概要、サービス)の言葉づかいを見直し、同じ文体・呼称・メッセージに統一するだけでも印象は変わります。
まずは導線の多いページから改善を考えてみましょう。
Q3. 制作会社に“トーン”をどう伝えればいい?
3つの言葉を共有するだけでも十分です。「大事にしたい印象」「避けたい言葉」「参考になる他社サイト」。
これである程度の方向性が伝わります。